御曹司の溺愛エスコート
第1章

帰国

帰ってきちゃった……これから会う人を思うと辛い……。
3年ぶりの日本はまったく変っていないように見える。
変ったのは私……。


成田国際空港の到着ロビーを出て、リムジンバスのチケットを買った桜は、バス停で行き交う人々の邪魔にならないようにして立っていた。


東京行きのリムジンバスを待っていると、視界に背が高くダークグレーのスーツを着た男性が目に入った。


蒼真(そうま)兄さま?


よく似ている。


そんなはずはない……私を嫌っているのだから迎えに来るわけがない……。



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