御曹司の溺愛エスコート
最後の年は望と蒼真が味方になって桜をパーティーへ参加させた。
ドレスは蒼真がプレゼントしてくれた。
桜に良く似合う桜色のピンクのドレス。


パーティーでは蒼真と望が桜を常に気にしていた為、嫉妬した琴美は邪魔をしにくる。
お客様が呼んでいるとか、母が呼んでいるなどと理由をつけて呼びに来る。
それが何度も数え切れないくらい繰り返した。
しまいには蒼真が怒り、桜を伴って部屋に戻ったのだ。



翌日の朝、蒼真が仕事に出た後、桜は秋月夫人にお前のせいだと叱られた。
蒼真が早々に抜け出したのが気に入らなかったらしい。


そんな思い出しかないから秋月家のクリスマスパーティーは良いイメージがない。
呼ばれる招待客もいわゆるセレブと言った着飾った人しかいなかった。


「今年も蒼真兄さまはクリスマスパーティーへ行くんだね」


蒼真がクリスマスパーティーに行ってもかまわない。
自分はそれを縛る権利はないし、いずれは蒼真の元を離れる身なのだから。


蒼真へのプレゼントだけを買って桜はマンションへ戻った。



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