御曹司の溺愛エスコート
いつも私を励ましてくれた南条夫妻。


実の父と母のように優しかったのに……。
迷惑をかけてしまった。


「桜様? お座りになってて下さい。朝食をお作りしますから」


そう言って真琴はキッチンの中へ消えた。


******



真琴が買い物に行っている間に桜は姿を消した。


「桜様?」


マンションの部屋に入った時、違和感を覚えた真琴は桜の名前を呼んだ。


眠っているのかも知れない。


真琴は買い物袋をダイニングテーブルに置くと寝室へ行く。
しかし桜の姿はベッドにはなかった。


「桜様!?」


他の部屋を探したが桜の姿が見えなかった。
真琴は急いでバッグから携帯電話を取り出すと蒼真に電話した。



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