特攻服と夜空の向側
第一章 距離

卒業

「兄ちゃんおめでとう」少し早く卒業式を終えて来た弟の空也だ。
今年で弟の空也は中学に入る。
「ありがとう」
「俺もはやく高校入りたいよ」
「お前はまだ中学があるだろ」
笑いながら答えた
「中学かぁなんかつまらなそう」
「なんで?」
「校則校則ばっかりでなにも出来なそう」
確かに空也は昔から髪を染めたりピアスを開けたりすることに憧れてた。けどウチの母親が凄くそれを嫌った。父親の浮気相手が金髪でチャラチャラしたホステスだったからなのかもしれない。
「その校則の中で俺は3年間楽しく過ごしたぞ」「そうだね兄ちゃんに出来るなら大丈夫だね」
「どうゆう意味だ」
光秀が笑いながら言う
「別に」
空也が笑いながら答える「母さん泣かせるような事だけはしないでくれよ」
「ん?」
まだ空也には光秀が冗談混じりで言ったその言葉があまり理解出来なかった。


その時は…
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