Love&Cocktail
「はい、出来た。」
優人さんはポン、とあたしの肩を叩いた。
そして前からあたしを見て、ニコッと微笑んだ。
「……うん。すげぇ似合ってる。やっぱり俺の目に狂いはなかった」
優人さんはあたしの胸元に光るネックレスにそっと触れた。
「ね、ねぇ優人さん…けどこれ……お値段が……」
「いいの。これは単に俺が乃愛に似合うと思って勝手に買っただけなんだから。気にするなよ」
優人さんはあたしの頭を撫でる。
そんな優人さんに、あたしは何も言えなくなって……。
ただ、コクリと頷くしかなかった。
「愛してる……乃愛」
優人さんはあたしの背中に腕を回し、優しく抱き締めた。
そのまま濃厚なキスをされて、涙が止まらなくなったあたし。
優人さんに言われる一言一言が、あたしにとって一番の宝物だよ……。
けど、あたしはまだ
これから起こる試練になんて、気付きもしなかった――…