7 STARS
11.7 小さな背伸び
* * * * *


「もう晴輝(ハルキ)なんか知らないっ!どこにでも行っちゃえバカっ!」

「梨亜(リア)!」


声も腕も全て振り切って、あたしは全速力で駆け出した。










11月7日。
晴輝が遠くの大学に進学したいとあたしに言ってきたのはこの日だった。










「4年も離れて…っ…晴輝は平気なの…?」










本人に言えなかった言葉が冷たくなった空気に溶けていった。

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