若恋【完】
迷路


次の日の朝、奏さんの腕の中で目覚めたら寒気がなくなっていた。

体調も良くて、体も軽い。

昨日は頭の重さもあったのに、今日はすんごくすっきりしている。


昨日はやっぱりただの風邪のひきはじめだったんじゃないかなあ?



「おはよ、奏さん」

「…#$%&@\」

寝ぼけてるのかまたわたしを引き寄せて閉じ込めて寝息を立て始める。



「もう!奏さんたら」

奏さんの無防備な寝顔なんて他の誰も見ることできない貴重なものだよ?

いつだって格好よくて毅然としてて。
それなのに、こんなに無防備な寝顔ってある意味、
「ホレてまうやろ〜」って萌えキャラ。


「おはよ、奏さん」

寝顔にキス。

奏さんを独り占めできてるこの時間が大好き。

大神物産の奏さんでもなくて。

「若」でもない時間が好き。

わたしの恋人の奏さんでいてくれる朝の時間が大好き。



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