若恋【完】




2ヶ月前。

高校二年生になったばかりの春に、わたしは学校の帰り道に、極道の発砲事件に巻き込まれてケガをした。

歩道に乗り上げてきた車の中にいたのが奏さんで、奏さんを狙ってどこかの組の鉄砲玉が街のど真ん中で発砲してきた現場に偶然居合わせたのがわたし。

奏さんの前に飛び出して撃たれた。
何発かの弾のうち二発はわたしに当たり左腕の肘は骨折して、右手小指は半分千切れた。

奏さんによって担ぎ込まれた先の病院で、手術を受けて今では順調に回復してきてる。


奏さんは発砲事件でケガしたわたしを命の恩人だと言って屋敷に連れてきて面倒を見てくれている。



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