朝が待てなくて

予感


――…


部活が終わって樹と会えたのは、もう3時を回った頃だった。


午前中で終わるはずの練習が、急遽午後から男子との合同練習となり、遅くなっちゃったんだ。




「せっかくのデートなんだから」って、サホリンもミャンマーも「抜けちゃいなよ」とささやいてくれたけど、わたしは首を横に振った。


「大丈夫! 樹を寝かせてあげたいし」


「おおっ、優しい彼女じゃん!」


なんて冷やかされたけど、優しい彼女なら最初から起こさないでしょーに。


朝の4時頃帰って来たという樹は、6時にはわたしに奇襲をかけられ、結局2時間ほどしか眠れなかったはずだから。




ゴメン、樹。
あのあとゆっくり睡眠とれたかなぁ…?


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