恋の一方通行



でも私は話し掛ける事をためらった


私と隼人は友達じゃない

ただの…知り合い



私は人だかりに背を向け教室に向かおうとした

「ユー姫チャン!!」

誰かに呼び止められた

振り向くと愛しい人だった

「今日の昼休み、屋上に来て!!!」
『分かった。』

隼人は「告白か?」なんて冷やかされてる


はぁぁ…
そんな訳無いじゃん
私はもう期待しなくなっていた

自分を守るために殻に閉じこもって


少しは隼人に依存しなくなっていた

少し寂しい気もするが
良かったのだろう…


私は一言、返事をすると
振り向かずに教室に向かった





< 195 / 238 >

この作品をシェア

pagetop