砂漠に堕ちた天使 番外編

突然、国王が1週間後に式をあげると発表する。



すると、まわりの者は立ち上がり、祝福する言葉が次々と王子に贈られる。



これって……最悪な状況だよね……?



「リセ、今日は私の横にいてください」



ハサート王子が莉世の手を取り歩き始めた。



「え!」



一座の席の方を振り返り見ると、セリナが両手を口に当てて心配そうに見ていた。



とにかく、この場で騒ぎを起こすことは出来ない。



莉世は導かれるまま歩き、腰を下ろした。



すぐにお酒がふるまわれ、莉世は仕方なく口をつけた。



うわっ……なんてきついお酒なの。



「なんて美しい人なんだ 光り輝く様な美しさだ 我が国は初めてですか?」



「は、はい あの……」



「なんですか?言ってみてください なんでもかなえて差し上げますよ 美しい人」



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