2番目の恋人
■2番目の過去


「皐っ」


「遅い……」



教室のドアに凭れながら、ボソッと呟く。



「なっ!これでも急いだじゃん!!」


「は?お前が買い物に行きたいって言うから、わざわざ来てやったんだろ?なのになんだよ、その言い方は……」



「はあ!?そっちこそ彼女に対して…「あぁ―っ!ハイハイ!痴話喧嘩はそこまでっ!!」



パンパンと手を叩いて、あたしたちに割って入ってくる詩織。



「だって―…詩織―っ」


「だってじゃない。莉緒もデートならデートで早く準備しないと」



――ドキッ



そ、そっか……



放課後に出掛けるのも、デートなんだよね///


「///」


「は?何でそこで莉緒が照れるの?」



「い、イヤッ///別にっ」




皐の1番……


皐の本当の恋人になってから1ヶ月……



あたしたちの仲は……




「ほら、莉緒。さっさと行くぞ。それとも、このまま俺ん家に…「行きませんっ!!」



全く変わらずです……



意地悪だし、俺様だし……



でも、変わったことが1つだけ。



それは、皐が素で学校生活を送り始めたこと。



最初はみんな驚いていたけど、今では『ワイルドでカッコいい』という人が多々出てきた。




ワイルドっていうより、ただの俺様にしか、あたしは見えないんだけど……



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