都筑さんが作ってくれたのは、野菜リゾット。実は私、イタリア料理が大好きで、イタリアの代表的な米料理の登場に、素直に感動してしまった。

 オマケに足の手当てまでしてもらって、洋服まで貸してもらって、私は至れり尽くせり。何だか怒りも薄れて、申し訳なくなってきた。

 だから、心を入れ替えて……。リベンジだとかクダラナイ事を考えずに、感謝の心をもって、絶対に明日の朝から、キッチリ仕事をこなさなきゃと、そう……思っていた、のにっ!!!



  *  *



 布団とおそろいの、可愛い小花柄のマクラを、私はギュッと、抱きしめる。ふわふわのベットに幸せ気分で目覚めたのも、つかの間。直ぐに私は青ざめた。

 し、しまったっ!! うそっ!!

 「ありえないでしょ? 私……」

 ベットから飛び起きて、バタバタとリビングまで駆け足で向かうも、時、既に遅し。私は寝癖の付いた髪をクシャっとかきあげ、リビングに用意された朝食を見下ろした。

 美味しそうな卵とハムの焼きサンド。間にはトマトが彩りよくサンドされていて、美味しそう。しかもサラダまで作ってくれていて……。

 やだ、信じらんない……。これ、朝から作ってくれたの??

 しかもご丁寧に、綺麗な字で書かれた、手紙が添えられている。



――――――――――――――――――

咲子さんへ

おはよう御座います。

朝はコレを食べてくださいね。

仕事に行ってきます。

昼には一度戻りますので、昼食は宜しくお願いします。



                                 嘉人

――――――――――――――――――


この作品のキーワード
長編  シリアス  社長  身分差  メイド  プロポーズ  ビー玉  年の差  甘切  遺言 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。