ロールキャベツ男子の誘惑。



「お、教えない!」



「キスはしたんだろ?」




極力、元彼のことは思い出したくない。

ほんとにあれは最悪だった。

付き合って1ヶ月も経ってないのに、「ヤりたい」とか言い出して・・・
それを拒否りまくったら・・・フラれたってゆう・・・

だってキスもしてないのに、いきなり・・・





なんで男の子ってこうなんだろう・・・

そうだ、片桐くんは違うって勝手にあたし思い込んでたんだ。


なのに・・・




「ミカコ?」


心配そうに触れた、その手をあたしは拒否した。



「ご、ごめんなさいっ」



あたしは荷物を手にとって、片桐くんの家を飛び出した。


こんなことしたかったわけじゃないのに。
行為より前に気持ちが大切なはずなのに。

これじゃ・・・元彼と一緒じゃん・・・。



頭の痛みより胸の苦しさで押しつぶされそうになった。


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