氷狼―コオリオオカミ―を探して

イタチは棒を二本よこした。

「他にも持っている者がいる」


「ありがとう!」


火のついた松明を振り回し、氷狼達を蹴散らしながら、あたしはイタチから松明を集め続けた。


小脇に棒を抱えて走りまわっていると、

「何か面白いことでも思いついたのかい、トムボーイ?」

狐があたしの横について走りながら言った。


「まあ、見てなさいって! それより、氷狼にあたしの邪魔をさせないで」


「ガッテン承知!」

狐は鋼の牙をむき出して笑った。


松明は二十本ほど集まった。


火を使えないくせにこんなに用意してるなんて気が知れないけど。


あたしは海に目をやった。


「まあ、これくらいあればいいか」
< 111 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop