パシれメロス【短編】
教室後部で佐藤とメロスによるヤキソバパンを巡ったファイナルバトルが繰り広げられている頃、教室の別の場所では女生徒達がのんきに会話していた。
「あれーあんたまだ食べてんのー」
「うん。お弁当は食べ終わったんだけどナンかまだもの足らなくてねー」
「でもアンタそれどうしたの?」
「ん?佐藤君とメロス君から頂いた」
「ふーん」
彼女はヤキソバパンの包装を破るとちっちゃな口でかぶり付きなから思った。
賞品を放り出してバトルなんかしてるからイケナイんだよー、と。
勝っても最早何も得る物のないバトルを眺めながら彼女は花が綻ぶように微笑んだ。
「ん、おいし」
世界はかくも油断大敵なのであった。
――おしまい――
「あれーあんたまだ食べてんのー」
「うん。お弁当は食べ終わったんだけどナンかまだもの足らなくてねー」
「でもアンタそれどうしたの?」
「ん?佐藤君とメロス君から頂いた」
「ふーん」
彼女はヤキソバパンの包装を破るとちっちゃな口でかぶり付きなから思った。
賞品を放り出してバトルなんかしてるからイケナイんだよー、と。
勝っても最早何も得る物のないバトルを眺めながら彼女は花が綻ぶように微笑んだ。
「ん、おいし」
世界はかくも油断大敵なのであった。
――おしまい――