愛して。【完】
*five*
温もり
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――温かい。
これは、誰?
菜穂…?
菜穂なの?
その名を呼んで手を伸ばすけど、それは空気を切るだけで、何にも触れない。
菜穂、どこ…?
温もりは、すぐ近くにあるのに。
それに、菜穂に触れられない。
菜穂…菜穂……
――あ。
あたしの手が、何かに…菜穂に、触れた。
菜穂だ……温かい…