失恋


放心状態のままあいつに電話する


数回のコールの後あいつの声が聞こえてきた


「もし、も…し」


まだ寝ていたようで少し声が低い


「おい」


「え…?」


「今どこだ。今から迎えに行くから」


「教えるわけないでしょ」


「何でいきなり出てくんだよ!!」


「『何で?』笑わせないでよ!!あなた私がいつまでも黙ってると思った?そんなの大間違いよ!!」


「お、おい…」


あまりの気迫に押される


怒ったことのない彼女がこんなにも怒鳴り声をあげている



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