ありえない彼氏

ありえない彼氏へ禁止令

……それは、佳織のとある一言から始まった。


「天宮さ、“常識”ってものを知らないの?」

「………は?」


2学期が始まり、だんだん暑さがやわらいできた頃。

私と翔太と佳織と斉藤くんは屋上で昼休みを過ごしていた。

突然言い出した佳織に、翔太がおもわず聞き返す。


私と斉藤くんも佳織の方を向くと、「だってね?」と翔太を真っ直ぐ見つめながら言った。

「あんたたちっていつでもどこでも誰がいようが、そうやってくっついてるじゃない?」


佳織は今の私と翔太の状態を見て溜め息をつく。

私と翔太は顔を見合わせてから自分たちの体勢を見た。


胡坐をかいている翔太の足の隙間にすっぽり収まっている私の体。

そして翔太はいつものように後ろから抱き着いている。


屋上で昼食を食べるときのお決まりの体勢で、佳織たちはすでに見慣れているはず。
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