V系メンズに恋してる
私はそのままソファーに静かに座った。

背筋が凍るような感覚にとらわれる。


頭の中で冷静な、もう一人の自分が『麗は私と本気で付き合う筈がないよ』って囁きかける。


…そうだよね。少し浮かれ過ぎてた。
芸能人が私を選ぶ筈ない。

男慣れしてない女をからかっただけかもしれない。


勝手に涙が溢れてきた。
情けなくなってきたよ…。

こんな感情生まれて初めてだよ。



私はそのまま自分の服に着替え足早に麗の家を出た。







さようなら…。麗。

数時間の間だったけど夢をみせてくれてありがとう。
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