天体観測
イカロスの翼で大空へ
朝起きると、少し頭が痛かった。たった二杯のカクテルで二日酔いをおこしているらしい。僕は自分の腑甲斐なさに舌打ちして、ダイニングに向かった。

ダイニングでは、父さんと母さんが煙草を吸いながらテレビを見ていた。

僕は、この光景は不名誉な二日酔いが引き起こしている幻想ではないかと思い、目を擦ってみたけれど変化らしい変化は、テレビのチャンネルくらいだった。

「コーヒー、ホットでもらえるかな」

僕は出来るだけ自分の感情が出ないようにつとめた。
母さんは何も言わずに立ち上がって、感じのいいアンティークのカップに、インスタントの粉を入れ、ポットのお湯を注いで、父さんの隣に置いた。僕は有無を言わずにそこに座った。

ダイニングには予想通りの沈黙が流れた。父さんと母さんは、相も変わらず煙草を吸っていて、僕は熱すぎるコーヒーを飲めずにいる。
テレビはちょうど天気予報で、今日は午後から雨が降るらしい。

「午後から雨か。病院に戻るの面倒だな」

父さんは煙草を灰皿に押しつけ、居間のソファに移動して、居眠りを始めた。

「復縁でもするのかな?」

僕は父さんが小さないびきをしはじめたので、母さんに尋ねてみることにした。

「バカね。あの人の家は病院から遠いでしょ?当直の後は帰るのがつらいらしいのよ」

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