吸血男子

二人の日常ちゃん

「海斗君!!海斗君ったら!!」




　昨日ずっと起きてたから眠いらしく、ただでさえ苦手な太陽がサンサンな日でぐったりと机に突っ伏してる海斗君。




「あらあら…」



　雪乃が私の横からひょこっと顔をのぞかせた。





「黒川どうしたの?」

「あ…えっとねッ……今日体調悪いみたいで…」



　雪乃ちゃんは私たちが結婚してることも私が魔女ってことも海斗君がヴァンパイアってことも知らないんだよね…。






　いつ話せばいいのやら…。






「海斗君…ちょっと保健室行こう?」

「あぁ…」




　そう言って女子に囲まれている海斗君を教室から出して廊下をゆっくり歩く。




「ここでいい?」

「誰もいなきゃいい…」



　昨日血を吸ってない海斗君にとって太陽な自殺行為にもなる凶器だ。