いつかはお兄ちゃんと、バージンロードを歩きたくて・・・
最低な私・・・
それからお兄ちゃんは
完治する間もなく仕事に復帰した。
体は完全じゃない、それでも容赦なく
仕事をさせるお父さん、
腹立たしくて、見ていてとても辛いけど、
家の状況からしてそうも言ってられないのが現状、
私も学校が終わってからバイトをして家計を助けた。



「楓花、そんなに頑張らんでもええねんぞ?」


「何言ってんのよ、
お兄ちゃんだけに頼ってられへん。
私だって役に立ちたい!!」


「楓花・・・
でも、デートもあるやろ?」


「あれ? 言ってなかった?
私、別れてんで?」


「えっ!? なんでや!?」


「それはお兄ちゃんと一緒。」


「俺と!?」


そう、お兄ちゃんと一緒やで。
大好きな人を、大切な人を、
巻き込みたくない。


まぁ、私はちょっと違うけど。


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