碧眼の天姫―刀の後継者

守れなかったモノ



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目の前に広がる光景に言葉を失う。


千年と買い物へ来ていた町に鬼が現れた。


逃げ遅れた人間達の死骸が転がっている。


「くそっ…しっかりしなよ!!」


千年が横たわる子供の肩を揺すっている。


子供はピクリとも動かない。



「…何て事を………」


鬼に人と同じ血が流れているなんて信じられない。


なら何故…鬼は人を殺す?



「鬼…許さない…………」


刀を握りしめ目の前の氷の鬼を睨みつける。











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