お嬢様の秘密

転入説明会

連れてこられた部屋は.....。


「やっぱ広い.....。」


言うまでもなく広かった....!!




部屋はピンク色で統一。


ベットはちゃんとカーテンかかってるし。


今までの暮らしぶりからは考えられないような部屋。


「ねぇ桜井?さっきお母さんが『今日からこの家』って言ってたけどどういう意味?」


「それは言葉通り。」




ってことは.....。




「今日からこの家に住むってこと!?」


「そういうことでございます。」


「じゃあちょっと聞いてみるけど....。引っ越し完了?」


「そうでございます。」


「いつ引越ししたの?」


「お嬢様はお気づきではございませんでしたか?」


「何に?何を?」


何という言葉によく使う助詞をつけてみた。


「最近部屋の家具が減っていくのを感じませんでしたか?」


「あっ.....。」


4月の中旬頃からなんか減ってた気がする。


たしかお母さんに聞いたら「邪魔だから売ったの。」って言ってたような気がする。


「売ったんじゃないの?」


「売ったのではなく、移動させたのです。
この屋敷の雰囲気に似合わないと奥様が判断されたものは処分しましたが....。」


なんか知らされていなかったことがショックだけど....。


「お嬢様。これから説明いたしますがよろしいでしょうか?」


「何を??」


「聞いてればわかるって!」


いつの間にか私の隣には夏菜がいた。


そういえば私がこの部屋に入った時にはいなかったな...。


「そうだよな。ユリは人一倍理解力がいいからわかるよな。」


玲央も入ってきた。


「ねぇ?どういうこと?」


「まぁ聞いてなさいよ。じゃあ桜井さん?始めてくださらない?」


「かしこまりました。」


さっきから思うんだけど....。


夏菜の礼儀作法がめっちゃ綺麗.....。
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