ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
8 ベッドでの正しい、乱れ方
     ☆☆☆☆☆



「何、そのひどい顔」


夜空の下であたしを
出迎えたのは、予想外の
冷たい声だった。


「柚木ク――!? 
ど…、して……!?」


嗚咽をこぼしながら拓巳の
マンションを出て少し
歩いた所で、道路脇に
柚木クンが立ってたんだ。

街路樹にもたれるように
して腕を組み、あたしを見てる。


「待てって言ったのに
待たないから、追いかけて
きたんだけど」


目を細めて、責めるような
言葉を投げて。


――それじゃあ何?

あたしを追って店を出て、
タクシーでついて来てた
ってこと?


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