執事の恋人~召しませ。お嬢様~

~春華side~

あんな言い方をする斗希は初めてだった。






でも…本当は伝えたかった…あなたを男性として意識していると…
私もあなたに女性として意識されたいと。


あなたは昔と変らず好きと伝えたい・・・


立場なんてどうでもいい。


「ご気分が悪いのでございますか?お嬢様」


食事の進まない私に問いかける斗希。



「斗希のせいよ!」


「私のせいでございますか・・・昼間の言動をお気に召さなかったのですね。では侘びます…申し訳有りません…お嬢様」



私の聞きたい言葉はそんなんじゃない。


声にして言いたかったけど、出てこない。



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