自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
第2章

幼稚園へ入学

決して負けたりしない。


光を二男が通う幼稚園へ行かせると強く決心したつもりが、もう気持ちが折れそうになる。


入園式に嫌がる光に、無理矢理園服を着せ半ズボンをはかせ、もっと嫌がる靴下まで履かせた。


もう二人で汗だくだ。


記念写真を撮ろうとすれば、暴れて泣き叫ぶ。


でも、泣いてる子は光だけではなかった。


泣いて写真が撮れない親子5人で、又写真の録り直し。


光はモジモジ足を動かし靴下を脱いだ。


靴下ぐらいはなかくてもいいと、腹をくくると。


光は靴下が嫌なだけだったようで、無事に写真撮影が終った。

光が歩き出した頃、絶対靴は履かず、素足で外を歩いていたのだ。

冬は寒いだろうと靴下を履かすと、靴と一緒にその場に脱ぐ。


どうにか、靴は履けるようになったのだが、靴下は中々難しい。


靴下を履くことがこんなにも大変な事だとは思いもしなかったから。

光といると、たくさんの発見が出来るのだった。








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