極悪彼氏
そう思うと何も言えなくなった。



「ムー、友達いたんだな」

「美里って言うの!!いいでしょ!!ゲンさん、あたしひとりじゃないからね」

「はははっ…」

「もういい?悪いけどコタローのお昼寝にはつき合えないから」

「仲良くな~」



やっぱりゲンジも何も言えなくて。



あの女、何も喋らなかったな…。



「自分、アイツと同じクラスっス」

「どんなヤツだ?」

「基本ひとりっスね。ムーさんみてぇにイジメの対象じゃなくて、誰からも相手にされてねぇけど」



こんな時はどうしたらいいんだ?



悩んでいたら、メシを食い終わった夢羽がひとりでやってきた。



「もしかしてコタロー、寝れてないの?」

「まぁな」

「1時間ならいいよ」



話すチャンスだと思い、俺とゲンジが思ってることを夢羽に言うと、座ったばかりだったのに立ち上がった。



怒ってる…。



「美里は友達だもん!!あたしに意地悪しないし殴らないっ!!」

「でもムー…」

「ゲンさんもコタローも大嫌いっ!!」



出てってしまった夢羽を心配してる俺、やっぱり最近変わったと実感した。



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