極悪彼氏
今まであたしをいじめてきた人たちより、この人の方がおかしいと、今さら気づいた。



「ちょっと桜香…、やりすぎ…」

「このくらいで何言ってんの?顔ばっかりじゃ物足りないんだけど」



そう言って思い切り蹴られた。



痛いなんてもんじゃない。



何が起きたのかわからない…。



その時、ドアが開いて誰かが入ってきた。



「顔ばっかりやんなっつーの」

「ごめんごめん、つい」

「お前、マジでひでぇことすんな~」



制服を着た3人の男。



とっさに部屋から出ようと立ち上がって走った。



「楽しいのは今からだろ?」

「離せよっ!!」

「威勢だけはいいな。ってか、殴られてなきゃかなりカワイイじゃん」

「離せっ!!」



必死に暴れてみても、男の力には全く及ばない。



あたしは非力だと思い知らされた。



「彼、セックスうまいでしょ?あの人に慣らされてんなら超可哀想だけど」

「意味っわかんねぇからっ!!」

「3対1だし、コレって一方的な感じになっちゃうしね~」



あたしっ…。



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