極悪彼氏
骨折とふたりの関係
【夢羽】



コタローが確かな答えをくれないまま、夏がやってきた。



授業中、セミの鳴く声に耳を傾けながら外を眺めた。



ん~?



1対…8!?



やられてるのってコタローじゃ…。



「モヒ君っ!!コタローが!!」

「なんスか!!」



駆け寄ったモヒ君が窓から見た光景に焦り、教室を飛び出した。



どうして学校のトップのコタローが…。



さすがに強いと言っても、8人が相手じゃ適いっこない。



初めてコタローがあんなに殴られてる姿を見た。



しばらくして助けに来たのはモヒ君を含めた1年生。



カケルもいる…。



そこからは集団のケンカ。



近くにあった木に寄りかかるコタローは、どうやらダメージがかなりあるっぽい。



先生がやってきて終わった時にはコタローは動けてなかった。



そのままカケルがコタローに肩を貸し、どこかに消えてって。



場所ならわかる。



あれはきっと保健室!!



< 141 / 480 >

この作品をシェア

pagetop