男子校の姫は極道少女

海斗サイド


姫「海斗、泣いてるの?」
姫華に言われ初めて気がついた。頬に伝う雫に。

桃華に裏切られても涙なんて出なかったのに

海「なん…で?」

清「海斗、やっと泣いたね。」

爽「ああ。桃ちゃんがいなくなってからいつも溜め込むようになってたから」

陸「感情がな。あまり出てこなかったよな。」

3人が口々に言う。
そんなに心配させていたのか…

姫「それだけ桃華は海斗にとって特別だった?」

特別……?ああ、特別だった。初めて外見も昇龍も関係なく"俺"を見てくれたから

俺が頷くと姫華は優しく微笑んだ。その姿に思わず見とれてしまった。

姫「ありがとう。桃華の事好きになってくれて」

好き…?そうか。俺、桃華の事心のどこかでまだ信じてたんだな。


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