カナリア鳴く空
Epilogue
いつか見たステンドグラスの聖母マリアが、私を見下ろしていた。

大事な日を迎える今日。

思えば、長かった。

悩んだ。

苦しんだ。

自分を責めた。

でも好きな人と結ばれたことは、嬉しい気持ちの方が大きかった。

一生に1度、最初で最後。

好きな人を、離さない。

ずっと、その日が終わるその時まで。

私は彼女のそばにいる。

「――誠司さん」

彼女が私に向かって微笑む。

答えるように、私も彼女に微笑み返した。


☆★END☆★
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