空に帰った彼氏
別れ

アトムくんの転校

『勇樹、俺引っ越すことになった。』
『アトムくん、冗談きついよ』
『冗談じゃない。春になったら、親の転勤でこのまちからでる。
』『アトムくんも行くの?』
『まだ、高校生だしな。ごめんな勇樹、そばにいれなくて』
私は、泣いた。
泣いて泣いて、アトムくんにわがまま言って
『今から会いたい。いつもの場所。待ってる。勇樹』
って絵文字なしでメールした。
アトムくんは、いつもの場所に現れた。
『勇樹?』
私の目には、たくさんの涙。
『大丈夫』
って言っても心には、つけない嘘。
アトムくんは、何も言わず抱き締めて
そっとキスをする。
『もう、アトムくんに会えないの?いやだょ、行かないで』
『しばらくは、会えない。ごめんな勇樹。』
私は泣きじゃくった。
『アトムくんのばーかっ。』
それでもアトムくんは、謝ってばっかだった。
それから、1週間後アトムくんは、このまちから消えた。
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