ハーレム ブラッド
黄昏
2日後

幸大と姫野はあれから今まで通りほとんど接触がなかった。

それは姫野があの日の帰りに幸大に告げた言葉


『明日からまた私たちは他人。


一度血を吸われたからっていい気にならない方が良いわよ?』


幸大もその言葉通り姫野には接触どころか関心も抱いてない。



…3日目にそれは始まった。


「幸大、授業が終わったぞ!!」

「Zzz…」

行正が授業中に寝始めた幸大を起こす。


「ちょっと良いかしら?」


「え!?

ちょっ、幸大、起きろ!!」

行正が激しく揺すって起こす。


「何だ?

移動か?」

幸大が起きた。

「授業中に寝るなんて成績が落ちても知らないわよ?」

姫野が立っていた。

「幸大君に頼みたいことがあるのだけど…」

姫野が言う。

「嫌だ。」

「あら…まだ何も言ってないわよ?


人に聞かれたくないし廊下に行きましょう?」




廊下。


「嫌だ。」

「まだ何も言ってないじゃない。」

「どうせ血を吸わせろって言うんだろ?」

「あら…正解よ。」

「じゃあ…眠いから。」

「待ちなさいよ。

放課後で良いから…ね?」

「お前、自分から接触を避けるように言ったり、いい気にならない方が良いとか言っといて…」
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