夏の空~彼の背中を追い掛けて~
元カレと俊ちゃん


紀香の家にお泊まりして2週間後の火曜日、私達の高校は体育祭。



高校最後の思い出を作りるぞ!と言いたい所だけど、クラス内がバラバラなせいか、応援合戦も揃わない状態。



計画を立てたクラスメイトが、極一部の人しか活躍しない内容にした為、後輩もクラスの半分の者も何もする事なくただ見るだけ。



だから、ハッキリ言ってつまらないし楽しめない。



サボろうかなぁ~。



でも競技不参加だと、皆に迷惑掛けちゃうしね…。



更衣室で体操服に着替えてる間、私はそんな事を考えていた。



「紀香、先に廊下で待ってるね」



私は着替えが終わると、ごった返す更衣室から脱出した。



「アレッ?真弥も友達待ってんの?」



親しげに話し掛けて来たのは、去年別れた元彼の漣。



別れた直ぐは友達として話したりしてたけど、増すのは辛さばかりだった。



だから私は、漣に新しい彼女が出来た事を切っ掛けに、距離を置くようにしたのに…。



今更何?



話し掛けられてもちっとも嬉しくないし、逆に迷惑なんだけど?





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