もらう愛=捧げる愛
何度も何度も多田さんはあたしの中に欲望を吐き出した。
全てが終わると、多田さんはやっと縛り上げていたネクタイをほどき、気味の悪い声を出す。
「初音?オレはさ、初音の事が大好きなんだぜ?誰より愛してる。いい子にしてれば傷つけないし、こんな事はしない。いい子に。わかったな?」
「…っ…っ…。お願い…別れて…別れてください」
「初音が望むんなら、何だってしてやるよ。別れる以外の事なら、な?」
「…っ…!」
最後に噛まれた左手の甲。
多田さんは不気味な笑みを残し、部屋から出て行った。
午前2時頃。
真っ暗な部屋の中、あたしは噛み痕の赤く腫れた体をさすり、1人、震え、泣いた。
恐怖の中浮かんでくるハルくんの甘い笑顔と声。
それだけをつてに、あたしは正気を保つよう、自分に強く言い聞かせた。
全てが終わると、多田さんはやっと縛り上げていたネクタイをほどき、気味の悪い声を出す。
「初音?オレはさ、初音の事が大好きなんだぜ?誰より愛してる。いい子にしてれば傷つけないし、こんな事はしない。いい子に。わかったな?」
「…っ…っ…。お願い…別れて…別れてください」
「初音が望むんなら、何だってしてやるよ。別れる以外の事なら、な?」
「…っ…!」
最後に噛まれた左手の甲。
多田さんは不気味な笑みを残し、部屋から出て行った。
午前2時頃。
真っ暗な部屋の中、あたしは噛み痕の赤く腫れた体をさすり、1人、震え、泣いた。
恐怖の中浮かんでくるハルくんの甘い笑顔と声。
それだけをつてに、あたしは正気を保つよう、自分に強く言い聞かせた。