使者の黙示録
翌日、マザー・アミコは、野瀬の指定していた口座に所定の金額を振り込む。


ところが、次の日

その金額がそっくりそのまま、教団の口座に振り込まれる。

全然、聞いたこともない会社からの振り込みであったが

それが野瀬であることは、調べるまでもなく明らかだ。


(やはりプロだ)


マザー・アミコは思う。

団司をこのままで済ませたくない気持ちが、未だに強く残っているが


(プロの忠告は、受け入れるべきだろう)


彼女は、自分の頭のなかにいる団司の存在を、忘れ去ることに決めるのだった。

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