使者の黙示録
◇終焉への足音

・予兆

例年にくらべると、暖かいと言われた今年の秋も

徐々に、秋にふさわしい深まりを見せてきている。


街なかのアーケードでは、シスター・マヤとメグの2人が

いつものように、みんなの注目を浴びながら歩いていた。


公園につづく広場まで来たとき

聞き覚えのある女性の声が、シスター・マヤに向かって投げかけられる。


「シスター」

「あ、あなたは」


シスター・マヤが声のする方をふり向くと

占い師のルゼが、以前に会ったときと同じ場所にいる。


彼女は初めて会ったときと変わらず、神秘的な雰囲気を醸し出していた。

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