(少し、ナーバスになっているかな)


ルゼは自分の心を省みる。


気象庁の見解では、この秋は降水量が少ないが

その分、冬の降水量は多くなりそうだという。


(それが自然の摂理だろう)


そう考えれば、別に神経質になるほどのことでもない。


いま何時だろうかと思うルゼは、腕時計をしてはいないが

そのかわり、体感的にだいたいの時刻が分かる。

彼女は太陽の位置から、より正確に現在の時刻を割りだせる。


(そろそろ、午後1時半に…!?)


そのとき、ルゼは自分のなかで異変を感じる。

「うす紫の雨」が、急にピタリと降り止んだのだ。