使者の黙示録
いま、世界中でどれだけの人間が生き残ったのかは知らないが

シスター・マヤひとりだけで、全世界にわたって人類の再生を成そうとするのは

神から見ても無謀なのだろう。


両手の指に満たない人数ではあるが、使者に命を救われたシスターのような人たちが

これから、世界中で救世主として、生き残った人々を導いてゆく。

それが「神の描くシナリオ」ではないかと、ルゼは思うのだ。


そして、ルゼはもう1つ確かめたいことがあった。

ルゼは目の前に広がる廃墟を見据えながら、団司にストレートに尋ねる。


「この災害を起こす引金を引いたのは、教団だろう?」

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