使者の黙示録

・遭遇

先ほどまで、シスター・マヤたちの後方が何かと騒がしく

そちらの方に気をとられ、少女たちの後ろにいた2人のボディーガードが

シスター・マヤと接触した団司に、鋭く目を光らせる。

団司は、彼らが少女たちのボディーガードであることに気づいたが

そんなことは、まったく意に介さない。


「あ、そうだ」


団司は思いついたように、左手に持っているビニール袋の中に右手を突っ込む。

団司より体格のよいボディーガードたちが

少女たちを守るべく、団司の前に立ちふさがる。

団司がビニール袋から取り出したのは

1本のジュースだった。

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