使者の黙示録
「慌てるなよ、ただのジュースだ」


団司はボディーガードの男たちに、そう言うと

「はい」と言って、それをシスター・マヤに差し出す。

だが彼女は、他人からむやみに金品を頂いてはならないと

修道院で厳しく教えられている。


「いえ、私たちは…」


シスター・マヤが断ろうとすると

団司はニコニコしながら、彼女の言葉に割り込んでくる。


「遠慮しなくていいよ。今日はパチンコで勝ったから」


(パチンコ!?)


その言葉を聞いたシスター・マヤは、一瞬で表情を曇らせる。

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