使者の黙示録

・畏怖

やがて、メグがジュースを飲み終える。

「プハッ」と、ジュースから口を離すメグの様子は

まるで、ビールの旨さを満喫したオヤジのようだ。

それを見た団司が、思いきり笑う。


「うわははは、美味しかったかい?」


メグは、笑いながら話しかけてくる団司に、コクンとうなずき

空になったジュースの缶を「受けとれ」とばかりに差し出せば

団司は笑顔を崩すことなく、その空き缶を右手で受けとるのだった。

それは、他人から見れば

まるで自分の娘の言うことなら、なんでも聞いてあげる父親を思わせる。

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