使者の黙示録
一方、メグと団司の様子を呆然と見ていたシスター・マヤは

自分たちが修道院に帰る途中だったことを思い出し、ハッと我にかえる。


「私たちは、修道院に帰らなければなりませんので」

「ああ、そうだね」


団司はうなずきながら、メグから受けとった空き缶を左手に持ち変えると

あいた右手をふって、シスターたちに別れを告げる。


「またね~」


そういう団司を背に、シスター・マヤとメグの2人は

修道院に向かうため、アーケードに足を進める。

しばらく歩いて振り向くと

団司は、まだ手を振っていた。

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