心と体、本能と理性。それらがいつも同じ方向を向いてさえいれば、私達はこんなにも面倒で、未来のない道を選ぶことはなかっただろう。

 だけど、違うから。
 心と体は違っていて、本能と理性は一緒じゃないから、私達はこうして今も一緒にいることが出来るんだろう。


 それは幸せ?
 それは不幸せ?


 答えは誰にも分からないかもしれない。けれど、私達は何度やり直すことが出来ても、同じ道を選んだだろうと思う。

 淋しいから、愛しいから。

 私たちはきっと抜け出せない。
 それは私が女で、あなたが男だから。


 私は何度も後悔と幸せを繰り返すだろう。

 どうしてあの時、私は本能のままに行動してしまったのかと、何度も後悔するだろう。後悔したところで、何にもならなければ、何をする気もない癖に。

 間違いなく幸せだと、酔いしれ、世界に自慢したいと思いながら、涙を流すのかもしれない。


「お前が男なら良かったのに」


 彼がそう言うのなら、私は何度だって口にしよう。


「私は女で良かった」


 泣きながら、言おうじゃないか。


「それでもいいから、傍にいて」

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