わかれあげまん。


という言葉が響いた瞬間、講義室の二倍ほどある学食が水を打ったようにしーーーんと静まり返った。



もはや学食内にいる全員が、柚たちのテーブルの方を注目していた。



「うるさい!どっかいけゲス野郎!ばーか!」


美也子がおよそ顔にはそぐわない汚い言葉で、去って行く渡良瀬の背中にそう罵った。


「ちょっ、やめてよぅ~、恥かしいよ美也子」


柚もさすがに落ち込むことも忘れてオタオタと青白い顔で美也子を制する。


「……っとに。あんたもホントバカじゃないの柚?いい加減にこういう不毛なことはやめにしな!!」



「やめたくても、やめさせてくれないんだもん」


「誰が!!」


「……運命が」


胸の前で人差し指と人差し指をイジイジつき合わせながら、すねた声で言う柚に。


だめだこりゃ。といわんばかりに美也子は再び天井を見やり、深い溜息をついた。

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