妊婦、産婦になる!
時々様子を見に来てはすぐに帰ってしまっていたドクターが、いよいよ器具を持ち出した。


股の間からちらっと見えたのは、注射器。


はい、麻酔しまーす。


何の!?

て、知ってるけどね!


特に説明もなく、ドクターはその一声だけでいきなり股に注射を刺した。


やっぱり注射。

チクリと痛い。


一体どの辺りに刺したんだろうか。


針を抜き注射器を戻すと、今度はドクターはハサミを取り出した。


じゃあ切開しまーす。


ええ ちょっと待ってよ!

今麻酔打ってもう効いてるの?
早くない?


なんて思ってる間に、ハサミは動いた。


パチン


て、聞こえたよ。
< 45 / 77 >

この作品をシェア

pagetop