「…や、駄目よ…、潤、戻って」

ホテルの廊下の片隅でひっそりとお互いを感じ合う私達を通りかかった何人かの人が立ち止まって見ている。

私は彼の身体から咄嗟に離れると、彼を真っ直ぐに見つめた。

溢れる欲望に厳重に蓋をする。

いくらか気持ちが落ち着いて熱が緩やかに引いていく。


「…潤…、あなたに後悔してほしくないの。
今日の日を無事に終えないと…、データと、美しい奥様を逃してしまうのよ。

私への気持ちなんて…一時の気の迷いなのよ」




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