【完】短編集~幼馴染み~

不安

あたしはその日、陽智に電話をした。
「あ、陽智?」
【おう、莉那か。どうした?】
「あたしね、想い伝えたよ…」
【その声は…上手くいったんだろ?】
「えへへ、あたり~♪//」
【よかったじゃん。おめでと】
「ありがとね、陽智。陽智が背中押してくれたからだよ」
【んなことねぇよ。莉那が頑張ったからだろ】
「とにかくありがと!」
【ん。ま、やっと実ったんだから、幸せになれよなっ】
「そのつもり♪」
【ハハッ。お前は隆也といれるだけで幸せか】
「違うしっ!見れるだけで幸せだしっ!」
【…あっそ。結局ノロケかよ】
「えぇ、違うよ~??」
【ま、いいや。じゃぁ切るぞ】
「あ、うん。バイバイ」
【あ、ちゃんと英語の予習しとけよ~】
そう言い残し、陽智は電話を切った。
あたしの耳には、ツーツーと機械音が鳴り響く。
予習…?
「やっば!」
あたしは急いで英語の教科書とノートをだす。
「うぅ~~」
陽智のバカッ!
って、感謝しなきゃいけないよね…?
「はぁ…」
やるか。

そうしてあたしの一日が終わった。
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